結論から言うと、川で大事なのは「ライフジャケットを着る」だけではありません。危ない場所に近づかないこと、天気と水位を見ること、流された時の姿勢を知っていること、そして無理をしない判断が必要です。
水難統計で見る、川の事故の現実
警察庁の「令和7年における水難の概況等」によると、令和7年の水難による死者・行方不明者は760人でした。場所別では河川が282人で最も多く、海の222人を上回っています。川遊び、釣り、ラフティング、SUP、パックラフトなど、川に関わる人はこの数字を軽く見ない方がいいと思います。
行為別では、魚とり・釣りが168人、水遊びが53人、水泳が37人です。川の事故は、特別に激しいことをしている時だけ起きるわけではありません。「少しだけ入る」「岸近くで遊ぶ」「釣りのついでに川へ近づく」といった場面でも起きています。
川で危険になりやすい場所
川の怖さは、見た目だけでは判断しにくいところです。浅そうに見えて急に深くなる場所、流れが緩く見えて足元だけ強く押される場所、岩の裏で流れが巻く場所があります。特に注意したいのは、次のような場所です。
- 流れが速く白く泡立っている瀬
- 岩の下がえぐれている場所や、倒木・枝が引っかかっている場所
- 橋脚、テトラ、堰堤、人工物の周辺
- 急に深くなる淵や、足元が見えない濁った水
- 中州や川幅の狭い場所など、増水すると逃げ場がなくなる場所
川は上流で雨が降ると、今いる場所が晴れていても増水することがあります。国土交通省も河川水難事故防止の情報を出しており、急な増水への注意は川遊びでは最重要です。
事故につながりやすい行動
危険な行動は「無謀な飛び込み」だけではありません。家族連れで特に気をつけたいのは、子どもだけで水辺へ行かせること、ライフジャケットなしで川に入ること、サンダルや裸足で滑る岩場を歩くことです。
消費者庁は、水辺では子どもだけで遊ばせないこと、ライフジャケットを正しく着用すること、危険な場所を確認して近づかせないこと、川では脱げにくい靴を履くことを注意喚起しています。これはツアー中だけでなく、集合前後やキャンプ、BBQ、釣りの時にも同じです。
もし流されたらどうするか
川で流された時に、立とうとして足を下げるのは危険です。足が岩や障害物に挟まれると、水圧で体が倒されて抜け出しにくくなります。基本は、仰向けに浮き、足を下流へ向け、足先で岩をかわしながら、岸や救助者の指示を確認します。
助ける側も、慌てて飛び込むのは危険です。まず大声で知らせる、浮くものを投げる、ロープや長いものを使う、すぐに119番へ連絡する。自分が二次事故に巻き込まれない距離を保つことが大切です。
River Joyで大切にしていること
River Joyでは、川を「危ないから避ける場所」ではなく、「正しく知って、本気で遊ぶ場所」と考えています。子どもが岩から飛べた、流れに乗れた、自分で漕げたという経験は、親にとっても子どもにとっても大きな時間になります。
ただし、その体験はガイドの判断、装備、水量確認、コース選び、参加者への説明があって初めて成立します。年齢や性格、水への怖さ、当日の体調に合わせて無理をしないことも、安全管理の一部です。
予約前に確認してほしいチェックリスト
- 対象年齢と体格がツアー条件に合っているか
- ライフジャケット、ヘルメット、靴などの装備が用意されるか
- 天気予報だけでなく、水量や増水リスクをガイドが判断しているか
- 子どもが怖がった時に無理をさせない選択肢があるか
- 集合場所、駐車場、ツアー後の写真ダウンロードなどを事前に確認したか
初めての川遊びは、不安があるのが普通です。大切なのは、不安をなくすことではなく、不安な点を先に確認し、納得して参加することです。